ブロッコリーは栄養も豊富ですし、冷凍ブロッコリーは解凍時間も短くて時短料理に大活躍。副菜やサラダの一品としてはもちろん、お弁当のおかずにも使いやすく市販の冷凍ブロッコリーを活用している人も多いのではないでしょうか?
そんな冷凍ブロッコリーですが、栄養が少なかったり、鮮度が落ちるのでは?と気になっている人も多いですよね。
- 冷凍した時に失われやすい栄養素は水溶性ビタミン、ミネラル
- βカロテンやビタミンEなどの脂溶性ビタミンは減少が少ない
- 市販の冷凍ブロッコリーは自宅で下茹でして冷凍するよりも栄養価が保たれている
- 自宅でも下処理や冷凍方法、解凍方法に気を使えば栄養の損失が抑えられる
この記事では、生と冷凍ブロッコリーの栄養価の違いや自宅でブロッコリーを冷凍する時のポイント、栄養価をキープしやすい解凍方法をご紹介しています♪
目次
ブロッコリーの主な栄養素
ブロッコリーには植物性タンパク質、炭水化物、脂質といった三大栄養素に加えて、ビタミン、ミネラルも豊富です。
特にビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、葉酸といったビタミンに加えて、カリウム、カルシウム、モリブデン、マグネシウムといったミネラルも摂れます。
そんなブロッコリーを生と茹で調理を行った際の栄養価の違いをまとめました。
編集部
ブロッコリー100gあたりの主な栄養素がこちら
生 | 茹で | |
---|---|---|
カロリー | 40kcal | 30kcal |
たんぱく質 | 5.4g | 3.9g |
炭水化物 | 6.6g | 5.2g |
脂質 | 0.6g | 0.4g |
編集部
生 | 茹で | |
---|---|---|
βカロテン | 900μg | 830μg |
αトコフェロール(ビタミンE) | 3.0mg | 2.7mg |
ビタミンK | 210μg | 190μg |
ビタミンB1 | 0.17mg | 0.06mg |
ビタミンB2 | 0.23mg | 0.09mg |
ビタミンB6 | 0.30mg | 0.14mg |
葉酸 | 220μg | 120μg |
パントテン酸 | 1.42mg | 0.74mg |
ビオチン | 13.1μg | 7.1μg |
ビタミンC | 140mg | 55mg |
編集部
ミネラル
生 | 茹で | |
---|---|---|
カリウム | 460mg | 210mg |
カルシウム | 50mg | 41mg |
マグネシウム | 29mg | 17mg |
リン | 110mg | 74mg |
鉄 | 1.3mg | 0.9mg |
亜鉛 | 0.8mg | 0.4mg |
銅 | 0.10mg | 0.06mg |
マンガン | 0.28mg | 0.20mg |
モリブデン | 11μg | 4μg |
編集部
ブロッコリーを冷凍した時の栄養価
ブロッコリーを冷凍する際には下茹でや蒸し調理を行うため、
- 水溶性ビタミンや水に流れやすいミネラルが若干失われる
- 脂溶性ビタミンのβカロテン・ビタミンE・ビタミンK、カルシウムやマグネシウム、マンガンなどは生に近い量が摂れる
となります。下調理を行った後に冷凍するため、冷凍ブロッコリーにもほぼ同様の栄養が含まれていると言えます。
市販のスーパーなどで購入できる一般的な冷凍ブロッコリーの栄養成分も見てみましょう。
冷凍ブロッコリーの栄養成分
エネルギー33kcal・たんぱく質4.3g・脂質0.5g・炭水化物5.2g・食塩相当量0.1g
栄養成分を見てみると、冷凍状態でも茹で調理をした時と栄養成分に差は少ないです。
編集部
冷凍した時に失われやすい水溶性ビタミン・ミネラル
ブロッコリーに含まれる栄養の内、水に溶ける水溶性ビタミンやミネラルは下茹でなどの調理の時に水に流れ出してしまうため、生食と比べて含有量が若干減ってしまいます。
水溶性ビタミンにはビタミンC・ビタミンB1、B2、B6、B12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチンがあり、ミネラルではカリウムが水に溶けやすいです。
冷凍した場合に失われにくい栄養素
脂溶性ビタミンは熱に強くて水に溶けず、油になじみやすい性質を持つため、茹で調理などで失われにくいです。
脂溶性ビタミンにはビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKがあります。
市販の冷凍ブロッコリーの方が栄養価が高い
市販の冷凍ブロッコリーは栄養が少ない、添加物など安全性が気になる、味が落ちるといったイメージを持つ人もいますが、自宅でブロッコリーを調理して冷凍するよりも栄養価が高く、味や鮮度が保たれているものが多いです。
市販の冷凍ブロッコリーの栄養価が高い理由には
- 冷凍加工技術が向上
- 家庭では難しい急速冷凍・超低温保存
- 旬に仕入れ・加工・保存
冷凍加工技術の向上
冷凍食品メーカーは過去と比べて冷凍加工技術は向上していて、食材や料理の栄養や旨味を損ねずに作りたてを冷凍することができます。
特に冷凍野菜は冷凍を行う際に熱湯、蒸気を用いて短時間で下茹で、蒸すといったブランチング処理という酵素の働きを止める処理を行います。
これによって加工や保存時の変化や劣化を抑えることができ、鮮度と栄養価のキープを行っています。
急速冷凍・超低温保存
近年の冷凍加工メーカーは作りたて、加工後に急速冷凍を行います。急速冷凍のメリットは冷凍されるまでの間にある氷の結晶が生成される温度帯が短くなる点です。
氷の結晶が作られる時間帯が短いほど、氷の結晶サイズが大きくならないため野菜の細胞を壊さずに冷凍することができます。
対して自宅での冷凍保存はメーカーの冷凍技術には及びませんので、どうしても氷の結晶サイズが大きくなってしまい、栄養価の損失は市販の冷凍野菜と比べて大きくなってしまいます。
そして冷凍の温度が安定した庫内で出荷まで保管されますので、開閉が多い家庭用冷凍庫とは温度の安定に差が出ます。
旬に仕入れ・加工
冷凍野菜は旬のものを仕入れ、加工しています。旬の食材は栄養価が高いため、この時期の野菜をブランチング処理、急速冷凍、超低温保存で保管することで鮮度や栄養価を保っています。
また、多くの冷凍野菜の原材料を見てみると、実際には余計な添加物などは使われておらず、野菜のみという内容が多いです。
編集部
自宅で作る冷凍ブロッコリーの保存・解凍方法
市販の冷凍ブロッコリーのように急速冷凍や超低温を維持した冷凍は難しくても、下茹でからの冷凍までの工程を意識することで、栄養が失われるのを最小限にすることができます。
冷凍の方が賞味期限が長く鮮度もキープできる
ブロッコリーの賞味期限は購入して
- 常温保存の場合:2〜3日ほど
- 冷蔵・チルド室:3日ほど
- 冷凍:保存状態が適切なら約1ヶ月
となっています。
ブロッコリーの保存は常温や冷蔵でも蕾部分が成長して栄養素が蕾部分に注がれ、風味や栄養価も下がります。さらに色が黄色に変色するなど日持ちは長くありません。
そのため、自宅でもすぐに食べきらない場合は下茹でをして冷凍するのがブロッコリーの栄養や風味をキープしたまま、長く保存することができます。
レンジor下茹でをする保存方法
自宅でブロッコリーを冷凍する時には
- 硬めに茹でる
- 粗熱をしっかり取る
- 新鮮なブロッコリーを使う
以上のことを意識しましょう!
生の状態で冷凍しても良いですが、解凍する時に加熱調理が必要です。そのため使用する時にサっと準備ができるように下茹でやレンジ加熱をしておくのがおすすめです。
レンジで加熱後に冷凍保存
- ブロッコリーをよく洗い小房に分ける
- 耐熱皿に並べる
- 大さじ1〜2の水を振りかけてふんわりラップをする
- 電子レンジ600wで1分加熱
- 粗熱を取って清潔な密閉容器に入れて冷凍
編集部
メリット・デメリット
- 短時間で加熱ができる
- 水溶性ビタミンやミネラルの損失が少ない
- 調理器具の使用が少ない
- 水分を飛ばすため、温め時間によってパサついてしまう場合がある
下茹で後に冷凍保存
- ブロッコリーをよく洗い小房に分け、茎もカットする
- お湯を沸かして色みを保つために塩を入れる(水1.5Lに対して塩大さじ1が目安)
- 茹で時間は1分〜1分半くらいの硬めに茹でる
- ザルにあけて粗熱をしっかり取ってキッチンペーパーで水気を吸う
- ジップロックなどの密封できる袋に、ブロッコリーが重ならないように並べる
- 空気をしっかり抜いて冷凍保存
編集部
メリット・デメリット
- 茹で時間の調整がしやすい
- 色味がキレイに仕上がる
- 水溶性ビタミンやミネラルが減ってしまいやすい
- 茹で時間が長いと解凍後の食感が柔らかくなりすぎる
生の状態で冷蔵保存
ブロッコリーは果物や野菜が成長する際に排出される植物ホルモンのエチレンガスの影響を受けやすく、生の状態で冷蔵や冷蔵チルド室、野菜室などで保管する場合はキッチンペーパーなどで優しく包んでラップや袋に入れて房部分を上にして立てて、保管するのが長持ちのポイント。
ただし、冷凍ブロッコリーは約1ヶ月ほど日持ちするのに対して、冷蔵の場合の日持ちは4日ほどで劣化してしまいますので早めに食べきりましょう。
冷凍ブロッコリーの解凍方法
電子レンジで加熱
500wで40〜50秒ほど加熱して温めます。
編集部
電子レンジの解凍モード
電子レンジで加熱しすぎてうまく解凍できないという場合は電子レンジの「解凍」モード30〜50秒を使用することでゆっくりと解凍されます。
湯通しで加熱
湯通しは電子レンジと比べて栄養が流れ出してしまうものの、沸騰したお湯に50秒〜1分くらいの短時間でサッと湯通しすることで食感も調整しやすく色味もキレイなので電子レンジ加熱の仕上がりが苦手な方はこちらをお試ししてみてください。
編集部
冷凍ブロッコリーのおすすめレシピ
栄養価が高いブロッコリーを手軽食べられる冷凍ブロッコリーを使った簡単レシピをご紹介します♪ブロッコリーと相性の良いタンパク質をプラスして栄養を強化したいですね。
ブロッコリーとツナの和え物
ブロッコリーはビタミンCやβカロテンが豊富ですが、そこに良質な脂質やタンパク質を取り入れることで栄養バランスも良くなります。良質な脂質やタンパク質を含む食材と言えば魚ですが、忙しい人にとって魚を料理するのは面倒ですよね。
そんな方はツナ缶を使って手軽にタンパク質と脂質をプラスしましょう。我が家ではサラダとして食べるだけだと飽きてしまうので、和え物として和風に仕上げて食べることも多いです。
- 冷凍ブロッコリー:5房
- ツナ缶:1/2
- めんつゆ:大さじ1
- マヨネーズ:大さじ1
- ゆかり:少々
- 冷凍ブロッコリーをレンジで50秒温める
- ツナ缶のオイルを軽く切って温めたブロッコリーと合わせる
- めんつゆ、マヨネーズ、ゆかりを加えて和えたら完成
ブロッコリーとゆでたまごの相性は抜群!たまごはタンパク質が豊富でアミノ酸スコアも優秀。そこにオメガ3脂肪酸が豊富なくるみやすりごまを加えて良質な脂質、そしてミネラルや食物繊維も摂れる海藻をトッピング。ドレッシングが決まれば使う食材はお好みでアレンジできるので手軽でおすすめ!
- 冷凍ブロッコリー:5房
- ゆでたまご:1個
- 乾燥わかめ:少々
- ミックスチーズ:少々
- すりごま:大さじ1
- 素焼きくるみ:10g
- マヨネーズ:大さじ1
- 和風顆粒出汁:小さじ1
- 酢:小さじ1
- 冷凍ブロッコリーをレンジで50秒温める
- ゆでたまごを食べやすい大きさにカット
- マヨネーズ、酢、和風出汁を合わせてドレッシングを作る
- 器にブロッコリー、ゆでたまご、素焼きくるみ、乾燥わかめを入れてすりごま、チーズをまぶす
- 3のドレッシングをかけて完成
忙しい人におすすめなブロッコリー料理が充実した冷凍弁当nosh!
編集部
編集部
特に低糖質な冷凍弁当サービスnoshはブロッコリーを使ったセットが多いので、選ぶ楽しみもあり、飽きずに続けられます♪
ブロッコリーを使ったおすすめメニュー
「牛肉のデミグラスソース煮」はアミノ酸やビタミンB群も豊富な牛肉に付け合せにブロッコリー、そして副菜には鶏ささみとブロッコリーをカレーマヨネーズで和えたスパイシーな1品。自分で作るのとは一味違った味が楽しめました。

動物性タンパク質を使っていない大豆ミートを使った大豆ハンバーグと野菜たっぷりのサコタッシュのセットです。付け合せにも大きめのブロッコリーが添えられています。
大豆でできたソイミートは低カロリー、低糖質でしかも高タンパクなヘルシーな食品です。お肉のような食感ですが、動物性タンパク質を使っていないのでベジタリアンの方にもおすすめです!
大豆ハンバーグとサコタッシュは美味しい?【noshのベタリアン料理の口コミ】
「ごろっと野菜のビーフカレー」はたっぷりの野菜が食べられるおすすめの1食。ブロッコリーはツナマヨにチーズを加えたコクのある仕上がりで美味しかったです♪

「チキンのバジルオイル焼き」はブロッコリーと相性が良いタンパク質がしっかり摂れるチキンを使ったスパイシーな1品。
しかも糖質は1食3.9gと低糖質!しかも抗酸化作用が高いビタミンEが豊富なバジルや、ビタミンCが豊富なパプリカもトッピングされている高タンパクなメニューです♪
チキンのバジルオイル焼きを実食!【noshの鶏肉料理の口コミ】
編集部
冷凍ブロッコリーで栄養を手軽に補おう!
冷凍ブロッコリーの栄養価や冷凍保存、解凍方法についてご紹介しました。
- 冷凍ブロッコリーは生の状態よりも栄養価は少し減っている
- 下茹で冷凍した時に失われやすい栄養素は水溶性ビタミンやカリウムなどのミネラル
- βカロテンやビタミンEなどの脂溶性ビタミンは減少は少なめ
- 市販の冷凍ブロッコリーはブランチング処理によって栄養価、鮮度、風味が保たれている
- 自宅での下茹では固めにするのが解凍後に美味しく食べるポイント
- 解凍時は温めすぎない、レンジ加熱が栄養が失われるのを抑えるポイント。自然解凍もOK!
- 冷凍ブロッコリーは賞味期限が約1ヶ月と長い(冷蔵は3日ほど)
- 市販の冷凍ブロッコリーの活用は時短料理に役立つのでおすすめ!
忙しい毎日の中で必要な栄養を摂るのって大変です。特に野菜は不足しやすいので、日持ちを気にせず好きなタイミングで解凍して食べられる冷凍ブロッコリーなどの冷凍野菜は食卓の栄養価を高め、彩りもアップしてくれる便利な食品です。
編集部
ブロッコリーはビタミンCやβカロテン、植物性タンパク質も豊富なダイエット・体作りにもおすすめな野菜の一つ。冷凍ブロッコリーを活用して手軽に健康に必要な栄養を補いましょう!

市販の冷凍野菜を使って料理をするのもおすすめですが、冷凍野菜と冷凍肉などの食材と調味料がセットになっている「冷凍ミールキット」もおすすめ。
数か月間の冷凍保存ができるのでストックしておくと便利です。
冷凍ミールキットはこちらで特集しているので参考にしてみてください♪
冷凍ミールキット通販の口コミ~味や賞味期限は?平日の食事作りがもっと楽になる!
編集部
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