玄米は白米よりもダイエットにおすすめな点が多く、糖尿病など食事制限がある人向けの食事にも多く利用されています。
ダイエットをしている時には主食であるお米(白米)の摂り方に気を使いますが、玄米なら白米と同じように食べてもダイエット中に不足しがちな食物繊維が豊富で糖質の吸収を穏やかにしてくれます。しかも白米で失われている栄養素なども摂ることができるので健康的!
このページでは、玄米がダイエットに役立つ理由や玄米のカロリーや糖質、栄養など白米との違いをご紹介していきます!
玄米がダイエットにおすすめの理由
玄米とは原料となる稲の外皮である籾殻(もみがら)を除去した、いわゆる精米(精白)されていないお米です。
外皮を除去した玄米には
- 糖ぬか層:種皮・果皮
- 胚芽:米種子
- 胚乳;実の部分(胚乳だけにしたのが白米)
この3つが残っていて、精米することで胚乳だけになった白米よりも稲から収穫した形に近い状態です。白米はこの玄米を精米(糖ぬかと胚芽を取り除く)して食べやすくしています。
玄米は白米に比べて糖ぬか層と胚芽が残っていることでダイエットにもおすすめされているのですが、その理由には
- 白米より食物繊維が豊富
- 白米より栄養が残っているため豊富
- 腹持ちが良い
- 血糖値の急激な上昇を防ぐ低GI食品
- デトックス効果も期待できる
というメリットがあります。
栄養が豊富であるため、完全食と評価されるくらい、玄米は健康に嬉しいお米です。
白米より食物繊維が豊富
玄米は白米よりも食物繊維が豊富です。食物繊維が多いと、自然と咀嚼(噛む回数)も増えたり、腹持ちが良くなるため、少ない量でも満足感が得られやすく食べ過ぎを防いでくれます。また、不溶性の食物繊維は腸内環境を整えてくれるため、お通じのリズム(便秘など)が不安定な人にもおすすめ。
ダイエット中は食事量が減るため便秘になりやすいので、自然な排泄を促す不溶性の食物繊維が豊富な玄米はおすすめなんです。
白米より栄養が残っているため豊富
玄米に残っている糖ぬか(ぬか層)と胚芽は栄養価が高いため、これらを取り除いた白米よりも栄養が豊富になっています。胚芽の部分には抗酸化力の高いビタミンE、新陳代謝や体を整えるためのビタミンB群、ミネラルなども豊富です。
腹持ちが良い
食物繊維は水分を含むと膨らみ胃の中で長くとどまる分、少量でも白米よりも腹持ちが良いです。食事以外の間食を防ぐのにも役立ちます。満足感が得られやすいというのは、ダイエットを継続する上でも重要なポイントです。
血糖値の急激な上昇を防ぐ低GI食品
玄米は白米と同様に胚乳部分を含みますが、食物繊維が豊富なため、糖質などの消化吸収がゆっくりになり、血糖値の急上昇を防ぐのにも有効です。
血糖値が急上昇すると、血中のバランスを取るために膵臓からインスリンというペプチドホルモンの一種が分泌され血中の糖をエネルギーとして取り込もうと働きます。取り込んでも、まだ余った糖分は脂肪細胞に送られるため太りやすくなってしまいます。玄米はインスリンの分泌を抑え、血糖値の急上昇を防ぐことで、肥満を防止するのにも役立ちます。
この特徴により、玄米は血糖値を急激に上がらない低GI(グリセミックインデックス)食品として評価されています。
デトックス効果も期待できる
食物繊維が豊富な分、余分な糖分、コレステロール、有害物質、発がん性物質も吸着し、排泄を促します。これによって体の中の毒素や不要なものをすっきりと出すことができるため、デトックスにも効果的です。
玄米が肥満や糖尿病などの生活習慣病の予防や対策として勧められている理由の一つです。
玄米の栄養素は?
玄米は白米では取り除かれる部分がそのまま残っているので、白米よりも栄養価が高いです。
- 食物繊維
- ビタミンB1:糖分をエネルギーに変えるのにも関わり、疲労回復や皮膚・粘膜の健康維持に必要なビタミン
- ビタミンB2:皮膚の粘膜の健康維持、糖質や脂質、タンパク質をエネルギーに変える際の代謝を支える
- ビタミンB6:タンパク質かあエネルギーを作ったり、血液や筋肉が作られる時に必要なビタミン
- ナイアシン:ニコチン酸とニコチンアミドの総称で補酵素として糖質や脂質、タンパク質の代謝などに関わる
- 葉酸:細胞を作る時に必要な核酸を合成するのに必要で、ビタミンB12と共に血液を作ることから造血ビタミンとも呼ばれる・近年では妊娠を希望する女性に対して積極的に摂ることを勧められている栄養素
- パントテン酸:糖質、脂質、タンパク質の代謝、エネルギーの産生で重要な酵素をサポートする補酵素の一つでもある。コレステロールやホルモン、免疫の抗体合成にも関わるビタミン
- ビタミンE:脂溶性ビタミンの一つで抗酸化力が高く、体の脂質の酸化、血中コレステロールの酸化を防ぎ、老化防止にも関わるビタミン
- ミネラル:リン、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛、カルシウム、カリウム、ナトリウムが含まれます。
- フィチン酸:イノシトール-6-リン酸という化合物の一つ。
- イノシトール:神経細胞や筋肉に多く存在する水溶性の栄養素。穀物や果物などの食品に含まれ、神経細胞の働きをサポートしたり、脂肪肝や動脈硬化の予防にも関わるとされています。
- フェルラ酸:抗酸化作用を持つポリフェノールの一種で、脳機能改善や高血圧改善などにも有効だとされている
- γ-オリザノール:インスリンの分泌を促進し、血糖値を下げ、食べ過ぎを防ぐのにも働く
- 植物ステロール:コレステロールの吸収を妨げる働きで、血中の悪玉コレステロールを下げる効果が期待できる植物の細胞構成成分の一つ
- ギャバ:アミノ酸の一種でストレスを軽減する働きで精神の安定をサポート、現代人のストレスケアにも有効だとされている
玄米と白米の栄養価・カロリー・糖質
一般的な玄米と白米に含まれる含有量が多い主な栄養価の違いを表にまとめました。
100gあたり | 玄米 | 白米 |
---|---|---|
カロリー | 353kcal | 358kcal |
タンパク質 | 6.8g | 6.1g |
炭水化物 | 74.3g | 77.6g |
食物繊維 | 3.0g | 0.5g |
ビタミンB1 | 0.41mg | 0.08mg |
ナイアシン | 6.3mg | 1.2mg |
ビタミンE | 1.4mg | 0.1mg |
リン | 290.0mg | 95.0mg |
鉄 | 2.1mg | 0.8mg |
マグネシウム | 110.0mg | 23.0mg |
白米と玄米はカロリーと糖質に大差は無い?
玄米と白米のカロリーは
- 白米茶碗一杯分:約252kcal
- 玄米茶碗一杯分:約248kcal
となっていて、実はそこまで大きな差はありません。これは玄米が白米で取り除かれる部分を持った状態であるため、白米に含まれる栄養やカロリー、糖質を同じように含むためです。
カロリーや糖質に大きな差が無いのにダイエットにおすすめされている理由は食物繊維が豊富という点が大きく、白米と比較すると食物繊維の含有量は約6倍の量を含みます。
先にご紹介したように食物繊維が豊富であることは、少量でも満腹感が得られやすいこと、糖質の吸収を穏やかにして、血糖値の急上昇を防いでくれる低GI食品であるのが大きな理由となっています。
ですので、同じ量を食べた時に摂取するカロリーや糖質に大きな差は無いが、吸収される量に違いがあると言えます。
玄米の炊き方は?
玄米の基本的な炊き方をチェックして美味しい玄米を食べましょう。
- 炊飯釜に玄米を入れてかき混ぜて、残っている外皮(もみ)などを取り除く※2〜3回ほど
- 玄米をすくい取り、手のひらで揉み洗いをする※力の入れすぎは玄米が割れてしまうので注意
- すすぐ
- 玄米1に対して1.5くらいを目安の水を入れる※炊飯器に玄米の目盛りがある場合はそちらを目安に
- 水分の吸収を促すために塩をひとつまみ入れる
- 玄米を6時間以上(一晩くらい)水に浸けておき、炊く時に水を取り替える※炊飯器に玄米モードが無い場合は長めに漬ける
- 炊飯
- 炊きあがったら約10分蒸らす※軽くまぜてからでも良い
- 蒸らしが終わったら水分を飛ばすのにしゃもじでまぜる
- 出来上がり
※玄米は精米されていないので白米の時のように白く濁りません。
炊いた玄米の保存方法
炊きあがった玄米は保温していると時間が経つにつれて、白米よりも匂いが出るなど味や風味が落ちやすくなります。そのため、一度に多くの量を炊き上げた場合は粗熱を取って一膳分づつなどラップで包み、冷凍保存をするのがおすすめです。
玄米の選び方
玄米は精米時に取り除かれる表皮のぬか層が残っています、ぬか層には残留農薬や放射能が残りやすいため、玄米を選ぶときには無農薬玄米や無化学肥料栽培玄米など、品質管理が行われているものを選ぶのが安心です。
玄米の人気品種
玄米にも白米と同様に種類があり、玄米の健康効果の注目によって無農薬栽培玄米などの販売が増え、通販などで購入することもできるようになりました。
玄米の人気の品種は、
- はいごころ:もちもち食感が特徴、リラックスアミノ酸のgabaが豊富で玄米の硬さが苦手な人におすすめ
- ミルキークイーン:コシヒカリを改良して作られたモチモチ食感と粘り強さが特徴。味も良いと人気が高い
こちらの2種は玄米では定番となっています。
また白米でも知名度が高いコシヒカリやササニシキなどのお米も玄米で販売されています。その中でも無農薬栽培や有機栽培などで作られた安心して食べられる玄米として人気なのが
- いのファームつや姫:無農薬栽培
- 庄内の恵み屋つや姫:無農薬・有機あいがも栽培
- 京の米職人ササニシキ:農薬不使用・化学肥料不使用
- プレミアム玄米:福井県産・コシヒカリ100%・完全無農薬栽培
- 無農薬コシヒカリ:岩船産・アイガモ農法
- 信州ファーム荻原特別栽培米:農薬不使用米
- 金井農園有機JAS有機玄米:天日干し有機アイガモ農法米
- 大山山麓米コシヒカリとどみ:鳥取県産・有機JAS認証の有機栽培米
- 筑後の安心米:福岡県産・無農薬 無化学肥料
- 滝本ふぁ~むコシヒカリ:福井県産・自然農法、無農薬、有機栽培
- 朝日米:岡山県産・自然栽培米
- ホクレンゆめぴりか:北海道産・農薬節減米
- ファーム前田屋ミルキークイーン:兵庫県産・無農薬、無化学肥料、放射能検査クリア
- 北海道産ななつぼし玄米:農薬節減米
などがあります。
金芽米・発芽玄米もおすすめ
近年では玄米を美味しく食べられるように改良された金芽米や栄養価を高めた発芽玄米も人気です。
- 金芽米:玄米と同様の栄養価に加えて白米の美味しさに近づけるために作られた種類で味は白米と変わらないくらい良い。
- 発芽玄米:玄米をわずかに発芽させて栄養価を高め、旨み成分のアミノ酸を増やし、美味しさもアップさせた種類
この2種類は玄米が美味しくないと感じている人におすすめな玄米です。
玄米を炊くのが面倒な人にはレトルトパック玄米
玄米のダイエット効果によって、食事に玄米を取り入れてみようと考える人も多いです。ただし、玄米は初めての人の場合、炊くのが難しい、美味しくない、匂いが気になるなどの感想を持つ人がいます。
さらに仕事が忙しいとご飯をレトルトで済ませているなど、ご飯自体をあまり炊かないという人も多いですよね。
そんな人にはパックに入ったレトルトパック(包装米飯の無菌包装米)玄米から試してみるのがおすすめです。
レトルトパックの玄米は
- 長期保存が可能
- レンジで数分温めるだけで準備ができる
- 1食づつの小分けなので毎回美味しく食べられる
- 玄米プラスαの食材で栄養価アップ
というメリットがあります。市販でも購入できますし、amazon、楽天市場、ヤフーショッピングなどでまとめ買いもできます。
玄米だけでなく、雑穀米や大豆入り、発芽玄米、金芽米なども好みから探せます。
宅配食サービス「nosh」の玄米が美味しい!
玄米を炊くのが面倒…
玄米をうまく炊けない…
という人は、通販のレトルトパック玄米がおすすめ。
特におすすめしたいのが、宅配食サービスnoshの玄米ごはんです。
noshの玄米ごはんの特徴は、
- 真空パックの冷凍タイプ
- 国産の金芽米を使用
- 国産もち米をプラスして食感が良い
- 冷凍で約6ヶ月保存できる
- 500w電子レンジで2分〜2分30秒で食事の準備完了
- 1食づつ小分け5個セット
- 1食80gとダイエット中にピッタリなサイズで食べ過ぎを防いでくれる
noshは糖質控えめなメニュー・デザートを提供している宅配食サービスで、ダイエットをしている人にぴったりな玄米も取り扱っています。
※現在ナッシュの玄米ごはんは販売休止中です。
1個あたりのカロリーは132kcal、糖質27.7g(白米80gの糖質は約29.4g)です。
使用している玄米も美味しいと評判の国産金芽米にもち米が使われているので、栄養価が高くしっかりお腹を満たしてくれる玄米です。
1回の注文で5個セットになっていて、個別包装となっているため食べる時に解凍するだけで美味しい玄米ごはんができちゃいます♪
実際に食べてみましたが、美味しいと評判の金芽米は味も良く、匂いも控えめでもちもち食感♪
1パック80gでも満足感が得られるのでダイエット中の栄養面のフォローと白米が食べたい欲求を抑えるのに役立ってくれましたよ♪
noshは玄米だけでなく糖質制限に向いているメニューが揃っているので、ダイエットをしたい時にとっても便利。
全メニュー糖質30g以下で栄養バランスが良く、玄米ダイエット中のおかずとして栄養の偏りをしっかりフォローしてくれるのでおすすめです。
玄米ダイエットの方法
玄米ダイエットの基本は白米を玄米に置き換えるだけ。
白米と同じように食べているだけで、白米よりも豊富な食物繊維やビタミン・ミネラルを補うことができ、低GI食品として血糖値の上昇を抑えることでダイエットを後押ししてくれるでしょう。
よく噛むことを意識する
玄米は食物繊維が豊富で、弾力もあり白米と比べると消化されにくいです。
胃腸に負担をかけないために「よく噛む」ことを意識して食べましょう。
しっかりと噛むことは栄養の吸収がされやすくなることに加え、満腹中枢への刺激となり食べ過ぎを防ぐのにも有効です。
玄米だけを食べず栄養バランスを意識
玄米ダイエットでは、より効果を求めて玄米だけを食べるといった「七号食ダイエット」も話題になりましたが、玄米は食物繊維が豊富な分、栄養の吸収がゆっくりであったり、ミネラルなどの栄養の吸収を抑える面もあります。
そのため、玄米ダイエットは、通常のダイエットと同様に栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
特に糖質ではなく、タンパク質の肉・魚・大豆類、ビタミン・ミネラル、酵素が摂れる野菜・果物、発酵食品をしっかりと摂ることで自然に糖質を控えながらその他の栄養を摂る食事ができます。
玄米ダイエットの口コミ・体験談
ダイエット中に白米を玄米に変えてみて感じたのは、
- 白米を玄米に置き換えるだけだから簡単
- 茶碗一杯でも噛む回数が増えるためか満足感がある
- 美味しい玄米を選べば味も美味しく匂いも気にならない
- ダイエットで主食を我慢するのが苦手な人におすすめ
- お通じのリズムも良くなった
という点です。
しかも玄米はダイエットだけでなく、お通じのリズムにも良いですし、美容にも嬉しい効果が期待できる栄養価の高さも魅力です。
ダイエット中や、以前は便秘がちでお肌がボロボロといった経験も過去にありましたが、玄米を食べるダイエットではそういったデメリットも無くしっかり減量することができました!
玄米ダイエット継続の秘訣は準備が簡単で美味しいレトルトパックの玄米
玄米ダイエットを途中で辞めてしまう人の多くは玄米を美味しく炊けない、炊くのに長時間浸水を行ったり、丁寧にお米を研がなくてはいけないところです。
これらは普段から自炊をされる人なら良いですが、仕事が忙しい独身の方などは継続するのが大変。そんな時にはやっぱりレトルトパックの玄米がおすすめだと思います。
私も最初は5kgの玄米を購入して炊いていましたが、うまく炊けず、玄米が苦手な家族から不評だったりと、続けるのに障害もあったこともあって、手軽に食べられるレトルトパックの玄米を試すようになりました。
玄米が体に良く、ダイエットにも効果的だとしても、続けなくては効果は期待できません。
最初はレトルトパックの玄米で試してみるのが、玄米ダイエットで成功する秘訣だと実感しています。
まとめ〜玄米で健康的にダイエット!
玄米のダイエット効果や栄養、玄米ダイエットの方法についてお伝えしました。
ダイエット中は、満足できる食事ができずお腹が空いて挫折することも多いです。
その点、玄米は栄養価も高く、白米と置き換えるだけでダイエットにも効果的。
食べる量が少なくても満足感が得られるだけでなく、食物繊維が豊富なため、白米よりもカロリーや糖質を気にせずにご飯が楽しめるのが魅力となっています。
- ダイエット中にご飯を我慢するのが苦手
- 食べないダイエットを挫折してしまった
- ダイエットをしてもリバウンドしてしまう
こんな経験がある人は、玄米を食事に取り入れる「玄米ダイエット」に是非注目してみてください!